転職した

最終出社を終え、落ち着いたので書く。今は有休消化期間。「有休消化期間」というのが初めてなもんで、もぞもぞする。

箱根に来てます、奥さんと。この後は神戸に行きます。友人の結婚式に夫婦で乗り込む予定。2次会は俺が幹事兼司会、奥さんが2時間ぶっ通しでフロアDJ。ウケる。

来週の月曜から新しい環境で働くのだが、その会社というのがなかなか面白いのでざっと紹介させてほしい。

・サンフランシスコに本社を置くSaaS企業の日本支社

・日本支社メンバーはまだ一桁台(全員10歳以上年上)

・上司はイギリス人らしい

まさか自分の人生で「外資系企業で働く」というステージが現れる日がくるとは全く思わなかった。2018年あたりから人生の予定が狂い始めたのだが、そこまでは「渋谷の国内大手ITベンチャーで営業職」になる予定だった。もしふつうに入社してたら今4年目か。

その道を自ら外れ、2度目の留年で酒と借金に溺れ、卒業して大阪の会社に入るも3ヶ月で病んで辞めて、ニートしばらくしてひょんなきっかけでフリーライターなって、流れで友人のスタートアップにジョインして2年くらいガッツリ働いて。

今回の転職は、「転職したいな〜」という気持ちから始まってない。むしろ「今の会社楽しいな〜」と思ってる最中だった。

バーで横に座って仲良くなって半年くらい会っては一緒に飲む関係だったおじさんが、そこの転職先の日本支社のボスだった。その人にありがたいことに「うちにおいでよ」「おれが育ててやる」と言っていただいたのがスタートだった。

「いや、転職しないっすよ〜」「今の会社楽しいっすもん〜」というのが最初の1ヶ月くらいの返し。「一旦会社のみんなと会ってよ」と言われ、六本木ヒルズシュラスコのタダメシに惹かれて参加。その日に「一回選考受けてみようかな」と思うように。人が良すぎた。

そこから12月は1ヶ月間、何度も英語面接。新たにポジションや働き方についての情報を得るたびに「めちゃくちゃ面白そうやん」と興味が増大していった。

そして年明けに内定をもらった頃には、入社意欲100パーセントでした。今の環境との比較とかではなくシンプルに魅力にうつった。ボスには感謝してもしきれない。

所属していた会社のメンバーは、いわゆる「仕事だけの関係性」ではなく、家族ぐるみの友達みたいなもんだから、最初退職意思を伝えてから、丁寧にコミュニケーションをとった。労働基準法に従って「退職します」「はいどうぞ、手続きしますね」とはいかないし、いきたくなかった。

でも最終みんな応援してくれて(どうせすぐ戻ってくるやろ、とは言われたが)、引き継ぎ業務を問題なく終え、今。

やっぱり人生はわからない。このキャリアチェンジを家族や友人に伝えると「想像の斜め上をいく報告」とみんなに評された。おれもそう思う。

次の職場が引くほど合わない可能性もあるし、全然成果を出せずにコミッションフィーのほとんどをもらえないかもしれない。

でもそれでもいい、どうせ次も予想のはるか違うところで着地するような結果が待ってるかもしれない。その間に前の会社がめちゃくちゃ伸びて、「残っとけばよかった」とか思うかもしれない。

でも数年後振り返った時に「あの時は思い切ったな〜」とか振り返りながら酒を飲めればそれでいい。

選考を受けようと思った時に、最初に親友兼代表に報告した。「後悔しない意思決定をしてほしい」とだけ言われた。

このようわからん面白そうな機会に飛び込んだ時点で、結果がどうなろうが後悔はない。人生の面白さ的な観点でいうと、もう勝ち。

フルリモートで会社勤めというのも初めてだし、10以上年上しかいない環境で働くのも初めてだし、仕事で英語使うのも初めて。

30近くなっても、こうやって「初めて」をたくさん経験できる環境に出会えたのは、相変わらずいい人生送ってるなと思う。あざした。

 

P.S.

自分の行き過ぎた酒場通いや飲酒の趣味は、周囲に心配されることがよくある。金や健康を理由に。でも今回は幸運にも「バーに通い詰めた」結果得たチャンスなので、酒カスでよかったと心から思うし、周りも少しは許してくれるようになるだろう。これはしょうみ、ばりデカい。